このシーンを見てひどいと言うならロマンが足りない「リトル・マーメイド」

このシーンを見てひどいと言うならロマンが足りない「リトル・マーメイド」

実写版の「リトル・マーメイド」を見ました。ネットでは主にアニメ版とのイメージとの違いから、「ひどい」「爆死」といったネガティブな意見が目立ち、また真っ当な批判であってもネガティブなものを削除しているとの情報もあります。作品の本当の評価はどうなのでしょうか?

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本作の白眉はどのシーンか?

冒頭、船から望遠鏡が荒波の中に落ち、それを拾ったアリエルが地上を覗きます。海の底にいるアリエルにとって、part of your worldで歌われるように人間の世界はキラキラした憧れの世界です。


実写版のリトルマーメイドがアニメ版と一番違う点は、エリックがアリエルに惹かれていく過程が描かれることです。アニメ版は会った瞬間可愛いから好意を持ってましたが、実写版では最初そうでもありません。(もちろんハリー・ベイリーが可愛くないと言う意味じゃない)



実写版ではアリエルの知性や行動に惹かれて好きになっていく様子が描かれます。




アニメでもロマンティックな2人でボートに乗るシーン。アニメ版はセバスチャンがアリエルの名前を教えていましたが、実写で蟹が名前をささやくわけにはいきません。


エリックがボートから星の名前を言っていきます。そして対面に座るまだ名前を知らないアリエルの名前当てゲームに突入します。



ヒントとしてアリエルは「おひつじ座(アリエス)」を指差します。



「あの星は…アリエス?アリエスだ」



するとアリエルはエリックの唇に指を当てもう一度言うように促します。



エリックの唇が震えて名前がわかる……なんてロマンティックなんでしょう…!



アリエルが声を出せないからこそのシーンになっているし、冒頭の望遠鏡ともかかっているうまくてロマンティックなシーンです。


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魚のフランダーはひどいかもしれない

あえていえばフランダーの扱いはひどいかもしれません。アニメ版ではセバスチャン、スカットル、フランダーとそれぞれのキャラクターにちゃんと役割が与えられていることが素晴らしいと思います。



例えば日本のアニメは無意味にマスコット的なキャラクターを出しますが、そんなことはディズニーはしません


でも今回の実写版ではセバスチャンは蟹でしたけど、活躍してましたし、第一声からオークワフィナとわかるスカットルはラップのシーンが最高でした。


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あれ?フランダーは……?



まぁ細いのは良いとして役割的にはほぼあってないようなものが残念でした。ただの魚です。



個人的にディズニーアニメを実写化したものは微妙なものが多い印象ですが、リトル・マーメイドは力作だと思います。実際両隣の女性は泣いていました。


魚のCGとかがぶっきらぼうな印象はありますし、ハビエル・バルデムが海面から浮かんでいるのはちょっと面白かったりしましたが、海の世界と最後の希望溢れる光景をスクリーンで見る価値はあると思います。

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