かっこいい映画「ザ・キラー」レビュー

かっこいい映画「ザ・キラー」レビュー
スポンサーリンク

あなたはトム・クルーズが全力疾走しているシーンを見て恍惚を覚えないだろうか?トム走りとも呼ばれる(らしい)トム・クルーズの走るというアクションは見てるだけで快感を呼び起こす。

完璧主義の殺し屋が任務を失敗し、自身が身を潜める間に恋人が半殺しにされる。殺し屋は復讐を果たすために指示を出したクライアントを探す――というストーリーだけを見れば目新しさはないノアールである「ザ・キラー」は目的はありながらも、基本的にはマイケル・ファスベンダー扮する殺し屋の日常を描く。


そのマイケル・ファスベンダーの一挙手一投足がとにかくかっこいい!


狙撃の準備、手袋をはめる、ゴミを捨てる、文で書けばただそれだけのことがデヴィッド・フィンチャーの超絶技巧と合わさり、とんでもなくかっこよく描かれる。


映画はモノローグで殺し屋のモノローグで占められるが、その声までかっこいい。

スポンサーリンク


そしてテキパキとやるべきことを確実にこなすだけと無駄なものをどんどん捨てていく完璧主義の殺し屋は、そのまま全編全カット完璧に監督したデヴィッド・フィンチャーに重なる。


殺し屋のお仕事映画はフィンチャーの信念も体験できる。だからと言って息が詰まるような作品ではない。


飛行機移動の雲のカットなど抜け感もあり、笑えるところもたくさん。


ザ・スミスだけを聴きながら仕事をし、安価にタンパク質をとれる朝マックを食べ、思ってたよりでかい犬にビビる、そんなどこか愛すべき要素もある殺し屋をマイケル・ファスベンダーが好演。


冷酷な完璧主義者だが、必ずしも完璧ではない。


この殺し屋も日常を愛する我々の中の一人なのだ。

Netflixで配信中。

スポンサーリンク

新作映画情報カテゴリの最新記事